一般診療
当院では、異変を感じた時に最初にかかる動物病院として、幅広い診療を行っております。
明確な症状がある場合はもちろん、なんとなくいつもと違う気がする場合や、一緒に暮らすうえで困っていることがある場合も、お気軽にご相談ください。
消化器の病気
- ウンチがゆるい
- 吐く(泡状、血混じり、未消化物など)
- きばってもウンチがでない
- ウンチの色がおかしい(血混じり、黒っぽい、白っぽい)
- チョコ、玉ねぎ、ブドウ、ユリなど中毒になる可能性があるものを食べてしまった
- 針、竹串、おもちゃ、スポンジ、ひも、布など消化できないものを飲み込んでしまった
- お腹が急に膨らんできた
- お腹が痛そう
など
- 胃腸炎
- 腸閉塞
- 便秘
- 消化管内異物
- 胆嚢粘液嚢腫
- 肝リピドーシス
- 肝炎
- 膵炎
- 腹腔内腫瘍
など
このような病気を治療しています
【消化管内異物】
- 元気食欲低下
- 嘔吐下痢
- 血便
など
- 胃にある場合は、吐き気を催す注射を行い、口から吐き出させます。
- 肛門から出る可能性が高そうであれば無治療で様子を見ることもあります。
- 胃や腸で詰まってしまったら、摘出手術を行います。
摘出例
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- 【腸から摘出したひも状異物】
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- 【床材のスポンジマット】
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- 【冷却ジェルシート】
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- 【腸閉塞の術中写真】
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- 【縫い針】
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- 【哺乳瓶の先端部分】
動物は遊んでいるうちに、思いもよらないものを飲み込んでしまいます。
特にひも状の物、食道や胃腸で詰まってしまう大きさの物、中毒を引き起こす物を日頃から届くところに置かないように気を付けましょう。
【下痢】
寄生虫、ウイルス、細菌による腸炎や、免疫の異常、食事があわない、胃腸の腫瘍。
胃腸以外の腹腔内臓器の異常や機能低下など原因は多岐にわたるため、検便、血液検査、エコー、レントゲンなどを実施し、原因を探ります。
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- 【タンパク漏出性腸炎のエコー】
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- 【便中の寄生虫卵(コクシジウム)】
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- 【便中の寄生虫卵(回虫卵)】
循環器・呼吸器の病気
- 呼吸が苦しそう・速い
- 呼吸の時に胸や鼻の穴がいつもより大きく動く
- 舌の色が薄い
- 舌の色が青紫色
- 咳がでる
- 疲れやすくなり動きたがらなくなった
- 失神する
- 鼻水やくしゃみ
- 呼吸の時にガーガー音が鳴る
など
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 肥大型心筋症
- 心タンポナーデ
- 心臓腫瘍
- 鼻気管炎
- 肺炎
- 肺水腫
- 胸水貯留
- 気管虚脱
- 横隔膜ヘルニア
このような病気を治療しています
心臓病
聴診で心雑音が聴取出来たり、症状から心臓病を疑ったら、レントゲンやエコー検査で病態を調べます。進行度により強心剤、血管拡張剤、利尿剤などを組み合わせて使用し、心臓の負担を軽減するお薬を飲みましょう。
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- 心原性肺水腫
(治療前)
- 心原性肺水腫
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- 心原性肺水腫
(ICU入院治療後)
- 心原性肺水腫
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- 僧帽弁閉鎖不全による僧帽弁逆流
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- 肥大型心筋症による左房拡大
肺炎
ウイルス、細菌、誤嚥、有毒ガス、薬剤などが原因で、発熱、咳、重症では呼吸困難の症状を呈します。
こちらのレントゲンは、ミルクの誤嚥による子猫の肺炎画像(治療の前後)です。
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- 治療前
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- 治療後
横隔膜ヘルニア
横隔膜ヘルニアは横隔膜が破れ、お腹の中の臓器が胸に入り込んでしまい、呼吸困難、食欲不振、嘔吐などの症状が現れます。
原因は事故などで強い衝撃が加わった場合が多いですが、先天性の場合もあります。
治療法には破れた横隔膜を修復する手術があります。
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- 心膜横隔膜ヘルニア
(先天性)
- 心膜横隔膜ヘルニア
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- 外傷性横隔膜ヘルニア(術前)
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- 外傷性横隔膜ヘルニア(術後)
胸部に入り込んでいた腹部臓器を正常な位置に戻して、横隔膜にあいた穴をふさぎました。
- 外傷性横隔膜ヘルニア(術後)
泌尿生殖器系の病気
- 尿に血が混ざる
- 尿の色が濃い
- トイレに何度も行く
- 尿が出ない
- 尿の量が増え、お水もよく飲むようになった
- 外陰部から血膿が出る
- 発情出血がいつもより長く続く(犬)
- 妊娠していないのにおっぱいが出る
- おっぱいにしこりがある
- 睾丸が腫れて大きくなってきた
- 膀胱炎
- 尿石症
- 腎不全
- 尿道閉塞
- 子宮蓄膿症
- 偽妊娠
- 前立腺肥大
- 精巣腫瘍
- 乳腺腫瘍
このような病気を治療しています
子宮蓄膿症
避妊手術をしていないメスがかかる可能性があり、中~高齢での発症が多いです。
水を飲む量が増え、お腹が膨らんだり、外陰部から血膿のオリモノを排泄し、元気食欲も低下します。
診断にはエコー検査が有用で、治療は手術が第一選択となります。
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- エコー写真
尿石症
腎臓、尿管、膀胱、尿道のいずれかに石ができてしまい、血尿、頻尿、痛みなどを引き起こします。
原因は体質、フード、細菌感染などで、結晶状の石は専用のフードや飲み薬で治療し、大きくなってしまった石は手術で摘出します。治療終了後も、再度石ができないように予防します。
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- 顕微鏡のストラバイト写真
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- 膀胱結石レントゲン
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- 摘出した膀胱結石
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- 尿管結石のエコーの写真
その他いろいろな疾患
骨折
足がつかない
高いところから落ちたり、交通事故を負って受傷するケースが多いです。
インターロッキングネイルというヒトの整形外科においても多く用いられる固定法やクロスピン法を用いて整復します。
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- 骨折
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- 手術後
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- 太腿骨骨折
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- 太腿骨骨折手術後
糖尿病
水を飲む量が以前よりも増えた
水をたくさん飲み、排尿量も増えることは、いろんな病気の症状に当てはまります。異常の多くは血液検査で発見できるケースが多いため受診をしてもらうべき症状です。
代表例として糖尿病があります。人間と同じように、血液中のグルコース濃度が高くなる病気です。インスリンの分泌不足やインスリンの効果が低下し発生します。
治療法には、食事管理やインスリン注射などがあります。写真の猫さんについている機械は、持続的にグルコース値を測定できる機械(フリースタイルリブレ)で、ご自宅でも血糖値のモニタリングができます。
外耳炎
耳がかゆい、臭う
首を振るのも耳がかゆい時に見られる行動です。
炎症が起こっている場合は、自宅でのお手入れだけでは治らないことも多いですので受診をお勧めします。
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- 耳ダニ
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- 重度外耳炎
歯周病
口を痛がる、口臭がひどい
口が痛くてご飯が食べられず痩せてしまうケースもあります。
衰弱する前に原因を特定し、麻酔をかけて抜歯、歯石除去、投薬などで治療をします。
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- 超音波スケーリング
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- 超音波スケーリング後
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- 猫の後部口内炎
乳腺腫瘍
胸やお腹にしこりができた
犬猫の乳腺腫瘍は、乳腺にできた腫瘍で、良性と悪性(乳がん)があります。犬の乳腺腫瘍は約50%が悪性であり、猫の乳腺腫瘍は約80%以上が悪性といわれています。
乳腺腫瘍の治療は、手術で摘出することが第一選択となります。2回目の発情を迎える前に避妊手術をしておくことで予防効果が期待できます。
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- 乳腺腫瘍
お腹の中の腫瘍
元気食欲がない 舌の色が白っぽい 嘔吐する
動物も近年寿命が延び、腫瘍に罹患するケースも多いです。手術が第一選択となる腫瘍、抗がん剤治療が第一選択となる腫瘍などいろんな種類の腫瘍があります。腸にできて通過障害が出るケースや、お腹の中で出血していて緊急手術になるケースなど様々です。エコーや細い針を用いて採取した腫瘍細胞を調べることで診断につながることもあります。
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- 一部が腫瘍化した脾臓
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- 小腸の腫瘍
病気かどうか受診を迷う状態でもどうぞご相談ください
病気の症状の可能性もあるかもしれません。
お話いただくことで楽になるかもしれません。解決策を一緒に考えましょう。
- トイレ以外の場所で粗相をする
- 家族に対して攻撃性が出てしまう
- 動物同士の折り合いが悪い
- 爪とぎをされて住居の問題で悩んでいる
- 飼い主と離れ離れになると強い不安を感じ、ずっと鳴いてしまう
など
受診の際のお願い
逃走にご注意ください。ワンちゃんは首輪とリードやキャリーを使用してください。猫ちゃんはキャリーにいれ逃げないようにしてお連れください。
すばしっこく院内で逃げ回ってしまう猫ちゃん、攻撃性のある猫ちゃんは特にネットに入れてきていただけると助かります。シャイな動物たちの対応は当院にとって珍しいことではありませんので、お任せください。
※特に、猫ちゃんを抱っこだけで連れて来ること、屋外でキャリーを開けることは逃走の危険があるのでお避けください。